印刷用語－トンボ (トリムマーク)

　印刷用語　トンボ (トリムマーク) とは？

コンピューターでデザインしたデータを印刷業者に入稿する際、「トンボ」を付けるようにと指示されることが殆どです。この「トンボ」とは、基本的には何かの作業を行う際に目印となるマークのことですが、印刷作業においては「裁断の目安となるマーク」のことと思ってください。

　

例えばA4サイズのチラシを印刷する場合、業者はA4用紙にそのデータを印刷するわけではなく、それより一回り以上大きな用紙に印刷し、それをA4サイズに裁断して仕上げます。この裁断位置を指定するのがトンボ（トリムマーク）で、これにより裁断機によるズレを防止するのです。

　

トンボ（トリムマーク）は四隅と1辺の真ん中に表示される合計8つで構成され、四隅についているものを「コーナートンボ」「角トンボ」、1辺の真ん中についているものを「センタートンボ」と呼びます。コーナートンボはカギ型に表示されるトンボで、仕上がりのための「内トンボ」と、裁断のための「外トンボ」とがあり、内トンボと外トンボには3mmの間隔があります。内トンボ同士で結んだ線が仕上がり線、例えば先の例で言えばA4サイズということになりますが、外トンボ同士を結んだ線（裁ち落としラインと言います）まで塗足しすることで、断裁時のズレに対応することができます。

　

センタートンボは十字型、これで面付け作業を行う際にセンターがズレていないか確認することができます。この2種類のトンボの他に、折位置を示す「折りトンボ」が付けられることもあります。また基本的には裁断や折り位置を示すためのものですが、同時にカラー印刷の際にはCMYKの各色の位置あわせにも利用されています。

　

Illustratorにおけるトンボの作成は簡単で、仕上がりサイズの長方形オブジェクトを作り、それを「オブジェクト」→「トリムマークを作成」するだけです。ただ、これだけではデザイン作業の枠の目安としては心もとないので、このトンボ（トリムマーク）を基に「ガイド」も作成しておきましょう。

　

トリムマークの基になった長方形オブジェクトをもう一度選択し、「オブジェクト」から「パス」、「パスのオフセット」と進むとオフセットの数値を入力するダイアログが現れます。ここを3mmとして作成すると、裁ち落としラインとなる長方形オブジェクトが出来上がります。塗り足しをするのはこの枠まで、ということになります。同じ作業で今度はオブジェクトの数値を-3mmとすると、オブジェクト線の完成です。全てを選択して「ガイド」→「ガイドを作成」とするとシアン色のガイドラインが完成します。