学会発表用のポスター印刷

　学会発表用　学会発表用のポスター印刷

学会におけるポスターを用いた研究発表は，発表内容もさることながらポスターそのものの完成度も成功を大きく左右するものとなります。学会の研究発表ポスター（一般に学会ポスターと呼ばれる）は，180cm×90cm程の大きさのパネルが与えられ，そこに発表内容を分かりやすくレイアウトしていくのが一般的です。発表時の聴衆の位置を考えて，少なくとも重要な情報は3メートル先からでも読めるようでなければなりませんし，文字数は合計300～800単語に収めること，また簡潔で分かりやすい文章，見出しなどで読みやすく工夫すること，更には名前や所属などを記載していることなど，一般的な宣伝告知ポスターにはない様々な要素が求められる点が学会発表用ポスターにしかない特徴でしょう。

　

最近のポスターは宣伝告知用のものであってもどちらかというとフラットでシンプルなデザインが好まれるようになってきていますが，特に学会ポスターではフラットでシンプルなデザインにまとめる必要があります。ここで言う「フラットなデザイン」とは，平面的なデザイン，つまり二次元のものをわざわざ三次元的に見えるようにあれこれ工夫したりしないということ。

　

かつては文字やオブジェにシルエットやグラデーションをつけて立体感を演出するのが主流でしたが，今ではもっとスッキリとした平面的シンプルデザインが好まれるようになっています。今と昔の「Windows」のロゴマークを見比べてみると分かりやすいでしょう。ロゴマークもそうですが，それ以上に学会ポスターにおいては読みやすさが優先されますから，それ自体何の情報も持たないシルエットやグラデーションなど付ける必要はないわけです。タイトルや強調したい部分を目立たせたいなら，フォントやその大きさ，色などで差別化するだけで十分その効果を発揮します。

　

その学会ポスターに使用するフォントですが，視認性が高く遠くからでも読むことが可能なのは，明朝体よりゴシック体でしょう。前述しましたが，タイトルや重要な情報は3ｍ先からでも見える太めのMSゴシックやメイリオフォント，遊ゴシックなどがお勧めです。一方で本文となる長い文章は太いゴシックだと余白が少なく見えて読みづらくなるため，もっと細いフォントが良いですが，全体的な統一性を考えると同ゴシックの細いバージョンのフォントにすると良いかもしれません。

　

学会ポスターは基本的に白地に黒文字ですが，テーマカラーを決めて全体的なイメージカラーを出すと印象に残るポスターになります。また，文字も強調したいところだけ，テーマカラーとは反対色に近い色を選んで目立たせるとより効果的です。