Photoshop でのポスター制作

　Photoshop での制作　Photoshopでポスターを制作する際に注意すべき点とは？

Photoshop(フォトショップ)はイラストレーターと並ぶ代表的なグラフィックソフトです。知名度の高さと普及度ではこちらの方が上かもしれません。幅広いグラフィックの作成に適しており，ポスター制作にも活躍してくれるのですが，制作・印刷する際にはいくつかの点で注意しておくべき部分もあります。

　

グラフィックソフトの進化によってパソコン上で制作のほとんどの作業を行うことができるようになりましたが，その結果パソコン上で完璧だと思っていたら印刷の際に思わぬ問題が生じてしまった，というケースも増えています。

　

まず注意したいのはサイズの問題です。通常ポスターはフチなしの状態で印刷します。この点はチラシとの大きな違いですが，データ上で作成するサイズが印刷しようとしているポスターのサイズとまったく同じサイズで作るといざ印刷したときに白いフチができてしまうことがあります。これは印刷後の裁断の過程で生じるもので，せっかく印象的なデザインにすることができたのに周囲の白いフチのおかげでそればかりが目だって中途半端な印象になってしまう恐れがあります。

　

それを防ぐためにはデータは印刷するサイズよりも少しだけ大きめ，天地左右いずれも3ミリメートルくらい大きめに作るのが理想的です。印刷会社に依頼した場合，この大きめにとった部分は裁断されることになります。わずかにずれることがありますので大切な文字や絵柄は裁断されないよう，3～5ミリメートル内側に設定するようにしましょう。

　

もうひとつはグラフィックソフトでポスターを作製する際には必ず忘れてはならないポイントとなる解像度の問題。Web上で見る画像と実際にポスターで印刷されたときの状態にはいろいろな面で違いが出てくるわけですが，その中でももっとも注意しなければならないのが解像度です。

　

通常のパソコン画面の場合，Photoshop上の設定では72dpi程度で問題なく表示されますが，ポスターの場合はこの解像度では足りず印刷するとかなり荒くなってしまいます。対象物の輪郭がギザギザになってしまい素人くさくなるのです。解像度に関しては印刷するポスターの実際のサイズによって適切な画素数が異なりますが，Photoshopの場合は350dpiが一般的です。

　

もうひとつ，データ上の画面と印刷後の仕上がりのギャップで注意が必要なのがカラーモード設定です。パソコンでのグラフィック表示は通常光の三原則を基準にしたRGBモードですが，ポスター印刷では色の三原則を基準にしたCMY(CMYK)モードです。ですから作成する際には必ずこちらのモードで作成しないとデータ上の色合いと実際に印刷したポスターの色合いに大きなギャップが生じてしまいます。