ポスター制作ではいかに目を付く内容にするかが最大のポイント,じっくり読んで素晴らしい内容よりもパッと見たときにインパクトを与えられる内容が求められます。
通りすがりにポスターに注意を傾ける時間は平均で2~3秒ほどといわれています。そのごく限られた間に注意をひきつけ,もっとよく確認しようと思わせることができるかどうか,ここにポスター制作の成否がかかっているのです。
インパクトのある文字タイトルが効果的
それだけにタイトルが魅力的かどうかは非常に重要な点です。ビジュアル面のインパクトももちろん大事ですが,文字がなければどんな目的のポスターかわかりません。文字で目的と魅力の両方をいかにうまく伝えることができるか,それができてはじめてビジュアル面のインパクトが映えるというものです。
ターゲットを徹底的に絞り込んだタイトル
では,効果的なタイトルをつけるのはどういった点に注意すればいいのか?
まずはターゲットをかなり絞り込んでおくことが第一です。「誰にでもわかりやすく」ではなく,おもな顧客層となるターゲットにピンポイントに狙い撃ちできるような路線を考えましょう。たとえば特定のジャンルのファンならすぐにわかる単語やキーワードを盛り込む。そうすることで「これは自分向けのポスターだぞ」とパッと見ただけで判断することができます。
たとえば,音楽フェスのポスターなどはそのジャンルのファンにしかわからない用語,あるいは出演バンドを前面に押し出すことでターゲットを徹底的に絞り込んだポスターを作っています。この手法はどんなジャンルの,どんな目的のポスターにも活用できます。
リズム感のあるタイトルで覚えてもらうと効果的
それからリズム感を大事にすること。タイトルは覚えやすいことも大事なポイントです。単に言葉が短い,なじみの言葉が使われているだけでなく,リズム感がいいか。
たとえば駅構内や街中でそのポスターを通りすがりに見かけた人が,その後頭の中にそれが繰り返し響き続けるようなタイトルが理想的です。実際に口に出してみてキャッチーな響きがあるか,心地よいリズムを感じられるかどうかを確認したうえで決定しましょう。
実際に魅力的なポスターやキャッチコピー,タイトルをチェックすれば,その多くにリズム感が備わっていることがわかるはずです。
タイトルはひらがな,ローマ字を用いて覚えやすく
ひらがなを多めに使用するのも基本です。同じタイトルでも漢字が多い場合とひらがな多い場合とでは覚えやすさと効果に違いが見られます。
若い世代をターゲットにする場合にはローマ字をうまく組み合わせていくのもおススメの方法です。これは見やすい,覚えやすいだけでなく先ほど挙げたリズム感をもたらすという点でも重要です。
こうした点を踏まえて効果的で魅力的なタイトルを考えてみましょう。