ポスターを作成する際には,そこで宣伝したい商品やサービスを必要としているターゲット層を定め,そのターゲットにピンポイントで訴えかけるようなキャッチコピー及びデザインを考えていく必要があります。
商品やサービスによって性別や年齢層,社会的立場や住んでいる場所など,顧客層(ターゲット)がある程度絞られてくるでしょう。あるいはある程度ターゲットの範囲が広い場合でも,あえてその中のある特定層に絞ることでそのポスターの効果性を高めることもできます。
例えば「夏祭り花火大会」の宣伝ポスターであった場合,「カップルで楽しむ花火大会」とコンセプトを設定すれば,ターゲットを「20~30代独身男女」と絞ることができ,20~30代独身男女に訴えるキャッチコピーやデザインを構築していくことができます。
「ペルソナ」を設定し,ターゲットをよりはっきりさせる
よりターゲットをはっきりとイメージしたいなら,マーケティング用語で言う「ペルソナ」を設定してみても良いかもしれません。
「ペルソナ」とはターゲットとなる人物像を,年齢や性別,職業,年収,家族構成,住所,価値観,ライフスタイルなど細かな部分に至るまでまるで実在する人物であるかのようにモデル像を描き出すことで,この仮想人物を設定することでターゲットを具体的にはっきりと思い描き,ユーザー視点に立ったポスター作成が可能になります。
ターゲットに響くキャッチコピーを考える
ターゲットが絞れたなら,あるいはペルソナを設定できたなら,次にそのターゲットやペルソナに響くキャッチコピーを考えます。斬新なキャッチコピーは人目を引き「どういうことだろう?」と興味を抱かせ,詳細な情報へと視線を誘導します。
例えば前述の「夏祭り花火大会」で言えば,「地元で楽しむ夏休み」「夜空に広がる大輪の花」など等。ターゲットが関心を持ちやすいキーワードを一言組み込むことができればその効果は格段にアップします。
ターゲット層によっては数字の力に訴えるのも良いですね。「10000発連射!夜空のアート」といった具合に数字の力を借りると,そのサービスを利用する価値がありそうだと思わせることができます。
また数ある情報の中で,「これは自分の事だ」と思わせるキャッチコピーにも効果があります。例えば「夏の夜のデート,どこにする?」とあれば,デートプランに迷っている人の目を引くことができるでしょう。
ターゲットをキャッチコピーから行動へ促す
とはいえ,斬新さだけを追求したポスターになると,結局何を宣伝したいのかが明確に伝わらないままになってしまうことがあるので注意が必要です。ターゲットの注意を引くキャッチコピーから行動へと促す情報へと誘導することのできるポスターこそ「完成度の高いポスター」と言うことができるでしょう。