魅力的なポスター,販促・宣伝に効果的なポスターは個性的なものが多い,と思われがちです。実際型破りなデザイン,表現方法で話題を集めるポスターも多いのですが,そうしたポスターもよく見るといくつかの特徴が見られます。
斬新な表現方法やセンスに恵まれたポスター製作者であっても,その根っこにはポスター作りの基本がしっかり備わっており,それを土台にしたうえで斬新なデザインを行っていることが多いのです。
シンプルに徹することが必要
デザイン的な特徴ではまずなんといっても「シンプル」であること。魅力的なポスターであればあるほど,またパッと見て印象に残るポスターであればあるほど内容はシンプルです。
魅力的ではないポスターの多くは,できるだけ魅力と基本情報を伝えようと一生懸命になってしまった結果,ゴチャゴチャしたデザインになってしまっているもので,パッと見ても何がいいたいのかよくわからない,それ以前に見る気もなくしてしまうものです。その点シンプルに徹したデザインはわかりやすく,興味をひきつけやすいのです。
効果的なキャッチコピーで好奇心に訴える
加えてキャッチコピーが魅力的な点も特徴です。というより,よいキャッチコピーが作れるかどうかが効果的なポスターを作れるかどうかを決める最大のポイントといってもよいでしょう。デザインがシンプルであればあるほど限られた文字数のキャッチコピーで興味をひきつけ,伝えたいことをしっかり伝える必要があるからです。
そしてキャッチコピーは見る人の好奇心に訴えかけるものが多いのも特徴です。単に情報を伝えるだけでなく,見た人にその製品を購入した自分,サービスを利用している自分をイメージさせる,そんな訴求力を備えています。
余白を大胆に使用する
シンプルであるとともに余白を大胆に使用しているのも特徴として挙げられるでしょう。余白というのは思っている以上に見る人の印象に残るもので,余白と文字やグラフィックがお互いを引き立てるような形で印象度をアップさせます。
ですから文字だけでなくグラフィックもあまり詰め込みすぎてしまうと注意が分散されてしまい,結局印象にまったく残らない,ということになりかねないのです。
効果的な特徴を取り入れれば,だれでもできる
実際に効果的・魅力的なポスターを見ると,こうした特徴を備えたうえでそれぞれオリジナリティを発揮していることがわかります。削れるところは徹底的に削った上でシンプルな表現の中に個性をアピールする。
なかなかセンスや経験が問われる部分ではありますが,逆にこうした点をクリアできれば,高価なソフトウェアの使用や有名タレントの起用の必要もなく効果的なポスターを作っていけるはずです。